がん患者様の家族支援

昨日、主人から知り合いで膵臓がんの人がいて、その家族の支援に協力してアドバイスをしてもらいたい人がいるんだけど・・・といわれました。 相手がどんなかたで、病状がどの程度で、日常生活はどの程度自立しているかも情報がないのです。

経験と知識で援助はできますが、雲をつかむ感じです。

 

看護学生の時にキューブラー・ロスの死の受容 5段階を習い思い出しました

 

がんと告知されたら自分だったらどうなるかしら?

がんイコール死を考えてしまう人が多いと思います。医学はかなり進歩していますのでどの部位のどこのがんで、がんの程度=進行度によって予後はかなり変わってきます。

もし、私が「がん」と診断されたら,私は先生にどの程度のレベルの「がん」なのかすぐ確認します。いろいろ困らせるほど聞くと思うのです。自分の体のことは本当のことを知りたいので・・。でも聞いて家に帰ってきてから、かなりの落ち込みとショックを感じ、何日間か、なぜ私が「がん」になってしまったのか・・。本当? 本当なの? 今後どうなっていくの? 治るのか、進行していってしまうのかなど考え、落ち込みが続くと思いますが、時間をかけて1ヶ月以内には受容すると思います。

 

キューブラー=ロスは200人の死にゆく患者との対話の中で5つの死の受容のプロセスがあることを発見し、すべての患者様が同様の経過をたどるわけではないとしています。

 

第1段階「否認」

 大きな衝撃を受け、自分が死ぬことはないはずと否認する段階。頭では理解しようとするが、感情的にその事実を否認している段階

第2段階「怒り」

 どうして自分がこんなことになるのか、死ななければならないのか というような怒りにとらわれる段階

第3段階「取引」

 神様や仏にすがり、死を遅らせて欲しいと願ったり、死なずにすむようにすがろうとする段階

第4段階「抑うつ

 取引が無駄だと認識する。運命に対し無力を感じ失望し、ひどい抑うつになり何もできなくなる状態。回避ができないことを知る段階

第5段階「受容」

 死を受容する最終段階

 

すべての患者様がこの第1段階から順番に経過するわけではなく、第2段階から始まる人もいれば個々によって違うことは数十年の経験してきて感じています。

 

支援する家族の心理状況、患者様はどこが一番つらいのか、日常生活はどこまで自立しているのか、家族の困っているところ、痛みのコントロール、など確認しながら相手の思いを傾聴し、尊重して関わっていかなければならないと感じます。少しでも人の役に立つことに関わっていきたいと思います。私が元気な限り・・・。

看護師という職業は誇りに思います。人の人生に関わる仕事、困っていたり悩んでいたりしている人に、手をさしのべれることをうれしく感じます

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。