EPA看護師候補者教育 ~看護師候補者とともに~

 ~復習~

食道がん

病理

組織学:扁平上皮癌(90%)

好発年齢:男性高齢者

好発部位:胸部中部食道

危険因子:喫煙  アルコール過剰摂取  熱い食べ物

多臓器転移:肺  胸膜が多い

 

症状

・表在がん:約60%が無症状

・進行がん:狭窄感  嚥下困難

・その他:咳嗽や血痰  嗄声(声がかれる)

 

治療

集学的治療:手術療法  化学療法  放射線療法(感受性が強い)を組み合わせた治療

・手術療法:胸骨後または胸壁前食道胃吻合術

 

食道がんで手術を受ける患者の術前看護

全身状態の把握:バイタル 貧血 排泄の状態 栄養状態 脱水 電解質の異常

低栄養の改善蛋白質 高エネルギー食 患者が食べやすい食事の選択 経口摂取困難時は中心静脈栄養

呼吸器合併症予防:口腔、気道の清浄化 禁煙指導 呼吸訓練 排痰訓練 不安の軽減

 

食道がんで手術を受けた患者の術後の看護

全身状態の把握:バイタル ドレーンからの排液量性状チェック

血液循環動態の安定中心静脈カテーテルの管理  不整脈の観察

術後合併症の予防:呼吸器合併症(無気肺・肺炎など) 嚥下障害 縫合不全(頸部縫合不全) 呼吸不全 嗄声 循環不全の観察

腸蠕動運動の回復促進:体位変換 腹部マッサージ

早期離床の援助:無気肺 肺炎予防

食事・栄養管理:経管栄養と経口摂取の管理 食物の逆流・ダンピング症候群の予防 経口摂取開始:少量の水 刺激の少ない流動食を少量 口を閉じてゆっくり嚥下 食後はしばらく座位で過ごす

 

 

胃がん

胃粘膜に発生する悪性腫瘍

進行とともに胃壁に浸潤し、リンパ節・肝臓・腹膜などに転移

好発部位:前庭部 胃角部 胃体部

組織型:ほとんどが腺がん

 

分類

早期胃がん:胃粘膜下層までに限局している

進行胃がん:固有筋層以下に浸潤が及んだもの

ボールマンの分類

  1型:限局性の隆起形成

  2型:限局性の潰瘍形成

  3型:浸潤性の潰瘍形成

  4型:胃壁の肥厚・硬化を伴う浸潤性潰瘍

 

進展形成

腹膜播種がん性腹膜炎の状態  腹水を生じ、イレウスの原因

シュニッツラー転移ダグラス窩にがん細胞が及ぶ

ウィルヒョウ転移左鎖骨上リンパ節へのリンパ行性転移

血行性転移肝転移の頻度が最も高い

クルッケンベルグ腫瘍卵巣への転移

 

症状

自覚症状:早期胃がんの約半数は無症状 心窩部痛 胸やけ 嘔吐 腹部膨満感 食欲不振

他覚症状:上腹部に腫瘤の触知 腹水 便潜血反応陽性

 

診断

X線検査

 進行がん:陰影欠損 狭窄 粘膜ヒダの断裂

 早期がん:扁平な隆起 浅い陥凹 粘膜ヒダの集中と断裂

内視鏡検査

 進行がん:不整な隆起や潰瘍

 早期がん:低い隆起 浅い陥凹

 

治療

外科的手術幽門側胃切徐術 噴門側胃切除術 胃全摘術

切除範囲:2/3胃切除 胃亜全摘術 胃全摘術

胃再建術:ビルロートⅠ法 Ⅱ法 ルーY法

内科的治療:化学療法 放射線療法

 

胃がんで手術を受ける患者の術前看護

症状の緩和吐き気 嘔吐 腹部膨満 安楽な体位 食事摂取を控える 鎮痛薬 制吐薬

栄養状態の改善低蛋白血症 貧血 脱水 電解質のアンバランス 中心静脈栄養 輸液

検査・処置時:苦痛の緩和 禁飲食 鎮けい薬の予約

不安の緩和手術・麻酔などの不安 患者の感情表出を促す 不安を受けとめる 医療者は一貫した態度で接する

術後の呼吸器合併症予防深呼吸訓練 禁煙指導

術後腸管麻痺予防:四肢の運動 早期離床の指導

 

まだ続きがあるのですが睡眠時間が4時間を切ってしまいますので今日はこれまでにします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。