死亡順位の5位になった肺炎

2018年の死因順位

1位・・・悪性新生物

2位・・・心疾患

3位・・・脳血管疾患

4位・・・老衰

5位・・・肺炎 となりました。

 

この5位の肺炎に焦点をあててみたいと思います。以前、死亡順位は肺炎は3位の時もありました。徐々に下がり昨年5位。これは、予防の効果だと感じます。

 

私たち健康な人は、食べ物を口に入れ咀嚼(そしゃく)して飲み込みます。これを嚥下(えんげ)といいます。嚥下した後、食べ物は食堂を通って胃に送られます。

ところが、水分や食べ物の一部が気管の方に入ってしまうと誤嚥性肺炎を起こしてしまうことがあります。高齢者に多いです。

 

ご家族で、お茶やお水など水分を飲み込むとむせてしまう高齢者はいませんか?

 

身体が弱っている人、高齢者、脳梗塞脳出血の後遺症がある人が嚥下障害を起こしやすいです。

 

当てはまることがないかチェックしてみてください。

 

1. 水分を摂るとむせやすい(お茶、味噌汁、水)

2. 食事中やまたは、突然咳込んでむせる

3. 食べ物を飲み込んだ後でも、口の中に食べ物が残る

4. ご飯よりも麺類を好む

5. 食べると疲れてしまい、摂取量が減っている

6. 体重減少

7. トイレに行く回数が減っている(尿量減少)

8. 今まで内服していた薬を飲み込むのが困難になった

9. 水分摂取量が減っている

10.熱が出るようになった

11.夜、咳こむことがある

 

もし、咳き込みがある場合やむせやすいことがある場合は医師に相談する必要があります。誤嚥性肺炎に罹りやすい状態かもしれません。

 

誤嚥性肺炎は食べ物が誤って気管に入ってしまった場合、普通はむせて咳をして気管から排出させることができますが、この排出させる機能が低下していると排出できなく誤嚥となって誤嚥性肺炎にかかってしまう可能性があるんです。

 

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体を横から見ると、気管は食道の前にあります。食べ物が気管に入ると誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。

 

誤嚥性肺炎は予防ができます。

予防方法

1. 口腔(こうくう)ケア

口の中はたくさんの細菌がいて口の中で繁殖しているので歯磨きが大切です。舌みがきも重要。歯ブラシのけを歯と歯肉の間に向かって45度に当ててみがきます。歯間ブラシを使用して歯と歯の間の歯垢を取ります。ブラッシングは力を入れないで優しく磨きましょう。自分でできない人の場合は家族やヘルパーさんに介助してもらう方法がよいです。これにより口腔内の細菌を減らすことができ、予防につながります。うがいが出来ない場合はハミングッドを使う方法もあります。

 

2. 食事をするときは座位になってとりましょう。不可能の場合はベッドの上半身をアップさせます。

 

3. タバコは気道の粘膜に細菌が付着しやすくなるので禁煙がよいです。

 

4. 肺炎球菌ワクチンを接種しましょう。

 

5. 食事を介助する時は、食べる人のペースに合わせて介助し、飲み込んだのを確認してひとさじ介助です。

 

6. むせる場合は味噌汁やお茶にトロミをつけて食べる方法もあります。トロミ剤はドラックストアで購入できます。

7. ひき肉や油揚げ、厚揚げの外側はむせやすい食品ですので、避けましょう。

 

家族が介護が必要になったとき、少しは役立つ情報だと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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