看護職の思い出
心に残る思い出
20代の時にある患者様が入院。ある臓器の肉腫でした。師長から、この方はあなたが担当よ。頑張ってねと言われ、情報を収集。今までの中で一番難しい症例でした。家族はいなく兄弟のみ。しかも音信不通。犯罪歴もあり心の中では逃げていた。
自己紹介してあいさつ。第一印象は優しそうな表情の方・・という印象症状やつらいことを聴き、私にできることは悩みを軽減、痛みのコントロールする方法を先生とカンファ。毎日接するうちに性格やつらさを理解でき、どう関わっていけばよいかすぐ理解できた。
患者様も私にいろいろ打ち明けてくるようになり明るくなり闘病意欲もでた。手術して2か月。肺への転移。ショックを受け共感し闘うよう一緒に考えた。人生は一度限りだからと。
病魔は少しづつ進んだり、回復したりの繰り返しだったが最終的に肺への転移が増えてしまい、限られた中での入院生活となった。
入院中でも楽しみをみつけ、起きていられるときはジグゾーパズル、横になっているときは私とのコミュニケーションだった。
おいしいスイーツをが食べたいときは購入を頼まれ購入。限られた時間をいかに楽しく過ごせるか考えた自分がいた
死期が近くなって、いままで本当にありがとう。安心して迎えられる。痛みもないし・・。と。
最期は私の手を握って涙を流しスーッと息を引きとった。
いろいろ考えさせられたケースでしたが、患者様に寄り添い、一緒に考え、悩み私も成長したケースでした。
看護師の仕事は大変ですが、人の役に立つことが実感できる素晴らしい職業です。元気になって笑顔で退院する表情は、私たちにも元気を与えてくれます。看護師不足が続いていますが、未来の看護師さんが増えていくことを応援したいです。